このまちレポート

たまりば25周年記念シンポジュームに参加しました

2016年9月26日

9月19日、特定非営利活動法人フリースペースたまりば25周年シンポジュームが開催されました。「ともに生き、ともに学ぶ」まさにこのタイトルにふさわしい4人のシンポジスト、第1部は【居場所の力】を主題に、山口由美子さん(西鉄バスジャック事件被害者でやがてこどもの居場所を立ち上げ活動されている【ハッピービバーク】の代表者と山下英三郎さん(「バクの会」代表で、日本スクールソ−シャルワーク協会名誉会長)。

第2部で「ともに育ち、学びあう」を主題に、加藤彰彦さん(元横浜市小学校教員で寿町生活館・児童相談所職員、前沖縄大学学長)と荘保共子さん(さとにきたらええやんの映画の舞台になった「こどもの里」理事長、日本ファミリーホーム協議会近畿ブロック代表)とコーディネーターのたまりば理事長の西野博之さんの絶妙な展開で学ぶことが多い貴重な時間をもつことができました。4人のシンポジストの方々、こんな豪華な方々のお話を聞こうと、市民館ホールが一杯になりました。

西野さんの冒頭のあいさつのこの下りに、こどもとかかわる真髄を見たような気がしました。「たまりば」が多摩川(タマリバー)のほとりで91年に産声をあげたこと。最初にやってきたこどもたちが最初にやったことは天井裏の掃除だった。大人たちのよかれと思って差し出す支援を拒むかのように立てこもった。そして親たちの「みんなから遅れないように一生懸命勉強してほしい」という思いをよそに、毎日思う存分遊んだ.多摩川でどろんこになって水遊びをしたり、河原を走り回ったり、やがて毎日のお昼ご飯づくりが始まり、買物先の商店街のおっちゃん、おばちゃんとの関わりが出来ていった。地域の御神輿も担いで、つながりが生まれていった。「なにもしない」ことが保障されると不思議なことに、こどもたちがいろいろやってみたいことに挑戦するようになり、元気をどんどん取り戻していった。・・・

5人のかたがたの根底にながれている「ありのままでいいんだよ」と受け止める、こどもへの信頼が根底に流れていることでこどもたちが変わっていくことも感動でした。川崎に、ともに学び、ともにそだち、多様に学び合うくらしの場、「たまりば」があってよかった! 夢パークに行くと、生き生きとどろんこあそびをするこどもたち、廃材を使って、ダイナミックな遊具を工夫し合って手作りするこどもたち、そんなこどもたちに会えます。こころが洗われる25周年記念シンポジュームでした。